過去の活動 [データベース] 平成16年(2004年)〜


福岡訴訟を中心に、東京・大阪・名古屋・仙台訴訟の情報(特に断りのない情報は、福岡訴訟)
平成14年(2002年)〜 
九州弁護団ダイアリー


「薬害肝炎訴訟」に関する、日々の弁護団活動、支援活動の最新情報はこちら→BLOG版「古賀克重法律事務所」


18年2月22日
福岡訴訟
結審

 

  薬害肝炎九州訴訟がついに結審


 薬害肝炎九州訴訟が結審しました。裁判所前集会は長蛇の列でした。この裁判所前集会は福岡地裁独特の慣例で、裁判所正門外での集会として認められています。正門からお堀を挟んで長く緩やかな坂が下っていきます。その坂を埋め尽くすように集会が行われます。
 結審ということで、マスコミも最大の多さ。地元福岡はもとより、東京、熊本、長崎のTVカメラが、裁判所前の坂を埋めました。今回の裁判所前集会のハイライトは、実名公表原告・家族での会見。福田衣里子さんとお父さん。出田妙子さんとご主人。山口美智子さんとご主人、そして次男さん。
 山口さんの次男さんは、「今でもインターフェロンの副作用に苦しむ母の姿がフラッシュバックすることがあります。薬害は家族の被害なんです」と時折、詰まりながら思いを語りました。この裁判所前集会で、原告・弁護団はどんなに勇気づけられたことか。八尋弁護団代表は、集会最後のあいさつで、「こんなにたくさんの支援者に支えられて、この訴訟の原告は本当に幸せです」と締めくくりました。
 大きな拍手と歓声のもと、裁判所前集会を終えが50名近い原告・弁護団・支援者が入廷しました。

 14時、最終意見陳述がスタートしました。国から40分程度の意見陳述。国は、意見陳述の要旨を裁判所に渡しているにもかかわらず、なぜか原告に渡しません。国の意見陳述の途中に、「意見陳述を原告側はもらっていないが」と指摘すると、国指定代理人は「後で渡しますが、まずは聞いていただきたい」と意味不明な答弁。裁判所には渡しているのですから通りません。その点を指摘し、裁判所から「お渡しされたらどうですか」という一言で提出されました。

 原告側は、石田弁護士が痛切に国の意見陳述を即座に弾劾。
 その後、実名公表原告の出田妙子さん、全国弁護団代表の鈴木利廣弁護士、13番さん、高木弁護士、4番さん、松浦弁護士、実名原告の福田衣里子さん、各意見陳述はこちらから。
 最後に九州弁護団代表の八尋光秀弁護士の次の陳述で、2年半に渡る裁判はついに結審しました。


 裁判において、証拠によって証明できる事実は歴史的事実のほんの一部に過ぎません。何度も言いますが、私たちが明らかにできたことはその歴史的事実のほんの一部です。ただ、本剤フィブリノゲンは有効であるとの実証がなされたことはないことと、その薬が原告らの人生を様々な場面において一様に奪ったことを証明しえただけです。
 司法は、いかに困難ななかにあっても、かつて不正が行われたところに正義をもたらす役割を果たさなければなりません。
 私たちは、被告らの法的責任を明らかにし、被告らの過ちを正し、社会が二度と同じ過ちを繰り返すことがないように、その道筋をつけなければなりません。
 それが司法のもっとも大切な使命であると思います。
 それこそ、この裁判所が果たすべき役割です。
 薬害に苦しむ原告に、せめて司法の光で照らし出す一筋の道を示していただきたいと思います。

 判決日は18年8月30日です。これから半年、この問題の根深さをさらに皆さんと一緒に考え、そして少しでも多くの方々に伝えていきたいと思います。

 以下は大阪弁護団の小橋弁護士からのレポートです。

小橋です。22日の福岡結審期日報告をします。

【期日前】
 裁判所の前に、約100名くらいの人が、期日前集会で集まっていました。
 大分、長崎からの支援者、学生、医療関係者、学者、原告及びその家族らが、小雨の中、次々と結審前の心境を語りました。
 堀端の柳の芽が吹き、タンポポが咲く「春」の予感の中、この日までの2年10か月間、各々の立場で必死で駆け抜けた色々な思いが、グワーッと渦巻くような、そんな集会でした。

【傍聴席抽選】
 250人くらいが列に並びました。弁護士、原告、支援者が傘を差しながら、30分くらいならびました。因みに、小橋、当り!でした。傍聴席は満員、代理人席も波多江弁護士の椅子がないほどの込みようでした。

【被告国の弁論】
 大阪結審と同じく、
・フィブリノゲンは効いた、
・当時の水準でちゃんと承認手続きをした、
・再評価の段階では、「有効性に関するデーターがない」というもので、「有効性が否定されたデーターがない」とはされていない、という、恥知らずの弁論でした。案の定、弁護団や原告の怒りに新たに火をつけました。


【原告側の意見陳述等】
・石田さん、八尋さん、鈴木利廣さん、高木さん、松浦さんらがこれら被告弁論の欺瞞性と被害に対する本質的な見誤りに対する反論を火を吹かんばかりにされていました。

・石田さんは専ら「効いた」、「ちゃんとした」、「否定はされていない」という被告国の対応に毅然と反駁、八尋さんは、被告国の論拠の非科学性を恬淡と、鈴木さんは国に対する法的責任こそがこの訴訟の本質であり、それが認められないと薬害根絶にならないことを、高木さんは、国の訴訟姿勢の悪質性を、松浦さんは、本件被害は人生を変容させられた苦しみであり、加害の実像が悪質であり、それを棚に上げての除斥期間の適用主張など言語道断である、ということを、堂々と弁論されました。

 特に、石田さん、高木さん、松浦さんの弁論は、いいようとかは冷静ですが、声そのものに、被告らのハレンチな態度に怒りを覚えながらもそれをぐっと押さえての、胸をうつ弁論でした。おもわず、「音羽屋っ!!」とか「成駒屋っ!」とか声をかけそうでした。
・原告らの方々の意見陳述は、迫力満点でした。なかでも出田さんは、淡々とした口調でしたが被害のすさまじさを物語りました。

【期日後】
 記者会見ーたくさんのマスコミが駆けつけていました。シンポジュウムー500人の会場の7割がた、埋まっていました。来場者人数で大阪、負けて悔しい!大変充実した期日でした。頑張ろうっ!!という気になりました。

17年10月5日
福岡訴訟
第18回期日

 

  薬害肝炎九州訴訟(福岡地裁) 第18回期日


 先月予定されていた期日は台風延びてしまい、支援の皆さんには大変ご迷惑をおかけしました。
 そして一ヶ月経った今回の期日。小雨の降りしきる中、多数の皆様に応援に駆けつけて頂きまして、ありがとうございました。午前・午後入れ替え・報告集会などを含めると、延べ300名近い支援者の方にお越し頂きました。
 特に今回は三月から行われて来た、判決前の最後の原告本人尋問という事もあり、東京・愛媛・大阪・京都・熊本・長崎・佐賀・大分など遠方からも多数来られました。中でも大分は、薬害スモン・HIV・ハンセン病問題などを通じて、支援者の結束がすばらしく、輪が広がっています。
 子どもさん出産時に感染した4番さん、母子感染した福岡大学の学生の3番さん、そして実名公表原告の出田妙子さんも、最後の本人尋問にふさわしい尋問をしてくれました。

 そしてついに薬害肝炎福岡訴訟の結審日が決まりました。来年2月22日(水曜日)午後2時〜4時。今後は、原告が11月末までに最終準備書面を提出、国が来年1月末までに最終準備書面を提出、そして2月22日に結審して、判決を迎えることになります。
 大阪訴訟も、時を同じくして2月20日に結審。
 薬害肝炎訴訟は来年相次いで判決を迎え、大きな転機を迎えます。ご期待ください。

17年8月3日
福岡訴訟
第17回期日

 

  薬害肝炎九州訴訟(福岡地裁) 第17回期日


 傍聴に、たくさんの方々に駆けつけて頂き、ありがとうございました。お昼のお弁当80個もあっという間になくなり、夜の懇親会も100名近くになる盛況ぶりでした。
 午前中に、母子感染によって息子までC型肝炎になったことを悔やむ2番さんの証言、午後に、医療体制の整備を心から願うと訴えた11番さんの証言、そして、20歳で看護学校で、インターフェロンの副作用に苦しみながら将来への不安と闘っていることを述べた9番さんの証言が行われました。

 年齢・世代・職業を越えてC型肝炎の被害を訴えてきた原告本人尋問も、残すところあと1回。次回9月7日で、ついに福岡地裁における原告本人尋問は終了します。判決対象の18名の内、最後の3名の方々が法廷に立ちますが、その内のお一人、出田妙子さんが「期待してください」と心強く支援者に呼びかけました。

 そして進行協議においては、12月14日15時〜16時、原告側最終弁論期日が指定されました。11月末までに原告は最終準備書面を出しきり、この日に意見陳述を行う予定です。9月期日と合わせてご期待ください。


17年7月6日
福岡訴訟
第16回期日

 

  薬害肝炎九州訴訟(福岡地裁) 第16回期日


 7月6日の薬害肝炎九州訴訟第16回期日には、たくさんの方々にお集まり頂きありがとうございました。雨を覚悟していましたが、恒例の裁判所前集会では晴れ間ものぞきました。
 熊本患者会の浦田さんの「患者のために皆さんのがんばりを期待しています」、九州肝臓友の会の木戸さんの「本日証言される患者さんは、いつも通りに話してください。それで十分被害が伝わりますから」とのあいさつに大きな拍手が響きました。恒例の弁護団・原告団そして支援者の方々一緒の入廷には長蛇の列が続きます。フラッシュライトを浴びる中、福岡地方裁判所に入廷しました。

 午前中の尋問は、原告番号7番さん。沖縄在住の原告です。福岡と沖縄という距離のため、担当の田中弁護士との打ち合わせが大変だったようですが、ぶじ被害を語り終えました。
 長女出産時にフィブリノゲンを投与されたこと、急性症状が出て入院したこと、搾乳したお乳を子どもにあげられずに、自分で洗面所に捨てに行っていたこと、子どものおむつをかえるときに他のこどもとは異なるバケツに捨てるように言われたこと、沖縄の本土復帰直後という就職難の時代に金融機関に就職できて16年のキャリアを摘んでいたこと、肝炎感染によってそのキャリアを捨てざるを得なかったことなどを切々と語りました。
 お昼休みは支援者、原告、弁護団一緒に弁護士会館でお弁当をつつきます。弁当を食べ終えた学生さんは裁判所前の道路でビラ配りを実施。たくさんの通行人がビラを受け取ってくださいました。
 午後の尋問は、原告番号12番さんにフィブリノゲンを投与した病院の医師の尋問。カルテが存在しないために、投薬証明書の真正を確認するという立証趣旨にて、被告側が申請し採用された医師でした。原告主尋問において、医師は、当時存在した医療記録に基づいて投薬証明書を記入したことを明確に証言。ところがその後の反対尋問では、被告側が立証趣旨を逸脱した尋問を繰り返すために、原告側が繰り返し異議を出し、そのたびに裁判所が異議を認めます。国の代理人がまたもや「原告側が尋問を途中でとめるから」などと発言したため、裁判長から「正式な異議ですからそのような発言はしないように」とたしなめられる一幕も。
 引き続いて12番さんの尋問。12番さんはアメリカ在住ですが、日本で小学校教師をしていた時の交通事故でフィブリノゲンを投与され感染した方。
 感染後、体調がおかしくなったこと、日本での教職を断念せざるを得なかったこと、アメリカに渡って優等な成績で博士課程を履修したこと、ところが体調が悪いために論文をなかなか書けなかったこと、国民皆保険でないアメリカでは保険を購入しないといけず経済的負担が大きかったこと、年齢に関係なく実力さえあれば地位を築けるアメリカで、「肝炎」という弱みを大学に申告せざるを得なかったことなどを証言されました。
「私は肝炎で2度キャリアを失いました。それが悔しくてなりません」
 12番さんは、アメリカ人のご主人と来日しており、証言後の報告集会で実名公表を決意しました。手島妙子さんとして今後は活動していきます。これで全国89名の原告中、実名公表原告は9名、うち九州訴訟では5人目の実名公表となりました。手島さんはご主人とともに懇親会にも出席され、学生や支援者の方々と交流を深められました。

17年6月1日
福岡訴訟
第15回期日
 

 薬害肝炎九州訴訟(福岡地裁) 第15回期日

 報告集会で晴れ晴れとした顔でコメントされていた3人の原告さんが印象的でした。この日で九州原告本人尋問は早くも3期日。全国に先駆けて、判決対象原告18名中、半分9名の尋問が終了したことになります。

 午前中は、福岡県在住の原告番号5番さんが証言。出産後、急性肝炎になり、肝臓がパンパンに腫れ上がり呼吸苦に襲われ、緊急入院。医師からはこのままでは命も危ないと指摘されます。医師の忠告を守って絶対安静を続けますが、肝機能数値は下がらず、慢性化してしまいます。それから18年間、彼女は通院を続けます。
 その18年間で味わい続けた思い、例えば、農村で農作業が出来ず後ろめたさを味わい続けたこと、母子感染を恐れ、欲しかった第三子もあきらめて夫に申し訳ないこと、息子が肝硬変・肝癌へ移行してないか不安を抱えていることなどを証言しました。

 午後は、まず、熊本県在住の原告番号18番さんが証言。彼女は、実名公表した山口美智子さん、出田妙子さんと同じ病院で感染した方です。
 漁業と農業を営む家に嫁として嫁ぎながら、肝炎に感染したことで家族の海苔業に影響を与えてしまいます。夫とともに海に出られないために、わざわざ住み込みの雇い人を雇わないといけなかったこと、インターフェロンでうつ症状に苦しんだこと、それにもかかわらず治癒しなかったこと、その後も体調がすぐれず、漁業の嫁としての役割を果たせないことから子どもを連れ、家を出た日のことを熊本弁で語ってくれました。

 最後は、福岡県在住の16番さん。この方は、午前中に証言された5番さん、9月に証言する4番さんと同じ病院で感染した方です。彼女は、C型肝炎によって甲状腺機能が悪化しています。そのため専門医からインターフェロン治療は甲状腺を悪化させる可能性が高いと言われており、インターフェロン治療が行えません。しかも一時期ガンがあると指摘されるなど、病状は予断を許せません。
 彼女は最後に涙ながらに、「まだ死にたくありません。まだやり残したことも、やりたいこともあります。息子の結婚式にも出たいし、夫とやすらかに生活をしたい、長生きをしたい」、そう裁判所に訴えました。

 午前8時30分、そして12時と学生の会、支援者、原告が裁判所の回りでビラ配りをしました。そのビラに興味を持って、傍聴に来られていた方が数名おられました。「こんな問題は知らなかった、また今度も来ます」そう行ってくれた方もおられました。
 このC型肝炎の被害を一人でも多くの方に伝えたい、肝炎の治療体制を少しでも進める裁判にしたい、それが、思い出したくない過去を証言し続ける原告らの思いです。


国の準備書面をHPにあげたから
 

 「国の準備書面をHPにあげたから」

 原告本人尋問が3月23日に迫ってきました。その裏側で、被告国代理人の不誠実な態度が、原告らの怒りを買っています。本日の西日本新聞朝刊に大きく掲載されましたので、読まれた方も多いと思いますが、しばらく趣向をかえ、この問題点を通じて訟務検事のあり方などについて、意見を述べていきます。

 薬害肝炎訴訟では、第1回期日の進行協議において原告被告らで合意に至り、準備書面データについてメールに添付して交換してきました。その結果、平成15年の訴訟当初から現在に至るまで、当事者間において、準備書面等のデータ交換が実施されており、準備書面等を効率的に実施し、迅速な審理に資してきた経緯がありました。
 ところが、本年2月15日に至り、被告国指定代理人である、福岡法務局の粟田真記子氏から私に対して電話連絡があり、「予期せぬ利用を防ぐため、今後は準備書面データ交換を停止したい」との一方的な申し入れがなされたのです。私が、粟田氏に対して、「予期せぬ利用」の具体的な意味を尋ねても、粟田氏は、「だから予期せぬ利用を防ぐためです!」とおうむ返しするだけであり、不誠実極まりない態度に終始しました。


 そもそもこの運用は、当時の民事訴訟規則167条が大規模訴訟における準備書面の磁気ディスクとしての提出を求めうる規定を新設したことをふまえて、裁判所の示唆を受け、実施されてきたものでした。
 この点、国(法務省)の訴訟担当部門が作成した手引書においても、「裁判所から準備書面等の内容を記録したフロッピーディスクの複製物を提出することを求められたときは、これに応じる」(「新民事訴訟法対応の手引き」・法務省訟務局・143頁)と明記されているのですから、被告国の今回の行為は、当事者間の合意のみならず、かかる内部的手引きの趣旨にさえ反するものです。


 さらに、大規模訴訟の特則として設けられていた、この民事訴訟規則167条は、民事訴訟手続きのオンライン化を目指す法改正によって、民事訴訟規則3条の2として新設され、その対象が、大規模訴訟のみならず、民事訴訟一般にまで広げられるとともに、「磁気ディスクの複製物の提出を求めることができる」と限定されていた提出方法についても、「電磁的方法(情報通信の技術を利用する方法)であって裁判所の定めるものにより裁判所に提供することを求めることができる」とメール等も念頭に広げられたのです。
 これは、行政府の情報化を目指す、被告国の平成6年12月閣議決定をふまえて、最高裁判所が、平成14年3月20日、訴訟手続きのIT化の積極的導入を計画したことの一貫として、平成16年4月1日からの施行に至ったものでした。

 今回の被告国指定代理人の行為は、法律家同士の約束を一方的に破棄する意味で、信義に反するのみならず、被告国自身が目指している司法制度改革の流れにさえ著しく逆行するものであって、その意味でも到底容認できるものではないのです。


 以上の経過を経て、昨日2月24日、福岡地方裁判所320号法廷において、進行協議期日が開かれました。原告側は12名の弁護士、被告側も10名前後が参加。
 3月23日の原告本人尋問に関するスケジュール的なやりとりの後に、データ問題に関して協議が行われました。

 被告国の指定代理人、東京法務局の有水基幸氏は、データ交換を拒否する理由について、「国の作成した準備書面データが、原告代理人古賀弁護士のHPで公開されたから。」と述べました。
 原告が、「準備書面のデータをもらおうが、もらうまいが、そもそも紙で受領した準備書面もスキャナーで読み込むことによって、PDFの電子ファイル化して、HPにアップすることは可能である。しかも、準備書面等は著作権法上も公開することに何ら問題はない。従って、HPで公開されたことを理由に、データ交換を拒否することは本末転倒である」と主張しました。
 それに対して、有水氏は、「訴訟上の義務でない。合意をやめるのに、理由がいるんですか。開示はしません」と強行な態度に終始します。
 原告が「訴訟の義務でなくても、訴訟に関して、法律家たるわれわれが合意し、2年近く遵守してきた合意事項は守られるべきが当然である」、「100歩譲って、国の一太郎文書をそのままHPにアップすることはしないと約束すれば、問題は解決ではないか。これまで通り、データ交換に応じるべきだ」と申しましたが、有水氏は、「いえもうしません」と頑なに拒否しました。
 原告代理人席からは「駄々をこねる子どもじゃないんだから・・・法律家らしく議論をかみあわせようよ・・・」と失笑が漏れる始末。結局、被告国の有水氏は頑なに拒否し続け、物別れに終わりました(なお、第1回期日で、原告らとデータ交換に合意した国の代理人粟田氏は、なぜか出頭してきませんでした)。


 国が被告とされ、しかも200万人を越えるといわれる肝炎患者さんの注目を集める集団訴訟の主張書面を、国民に公開しても何の支障もない、むしろそれが国民の要請に適うというべきです。
 また、集団訴訟において、当事者の総論的な主張反論をHPで公開していくことは、当然、実施されていることです。
 さらに、「裁判における準備書面」は、著作権法の対象ではないのですから、原告が国の書面をHPにアップしたところで、何ら法律上問題ではありません。
 しかも、従来の紙の準備書面であっても、スキャナーで読み込むことによって、PDF化してHPにアップすることは可能なわけですから、その問題と、2年にも渡り当事者間で実施されてきたデータ交換の問題は、全く次元の異なる別問題というべきです。


 今回の国の代理人有水氏らの行為は、政府自体がIT立国をテーマにしているにもかかわらず、その方針に真っ向から反する、ないしその趣旨にないがしろにするものであることは明らかです。
 「原告が、国の作成した書面をHPにアップしたから、もう書面データをあげない」という態度は、法律家のそれとは到底言い得ないものであって、国民の目からみて、子どもじみた、異様な態度にしか映らないでしょう。

17年1月19日
福岡訴訟
第12回期日
 

 薬害肝炎九州訴訟(福岡地裁) 第12回期日

 期日はたくさんの方に傍聴に来て頂きまして、ありがとうございました。
 午前中は前回に引き続き、国側の清水直容証人の反対尋問。どちらの証人?というほど、国の論拠は破綻を来しました。以下、原告弁護団による反対尋問の一部をご紹介します。

 「フィブリノゲン製剤について、第1次再評価の対象から除外すべきという医学・薬学上の知見・根拠はありますか」

 「全くありません」
 「再評価の座長だった衣笠先生も、フィブリノゲンだけを与えても有効となることはまずあり得ないと証言されてますね」
 「知りません」
 「調査会でフィブリノゲン製剤の委員を務められた藤巻先生も、同趣旨の報告書を提出していますね。」
 「読んでおりません」
 「血液学の大家である青木先生も、フィブリノゲンの有効性について、調査会と同趣旨の意見を述べられているのはご存じないですか」
 「知りませんでした」
 「このように血液学の専門家の集まりである調査会は、フィブリノゲン製剤について、補充療法である故に有効性は明らかだとは考えず、逆に、全員一致で有効性は認めがたいと言っていますね。」
 「そのようですね。」
 「(原告代理人、苦笑しながら)証人は、血液製剤が問題となっているこの裁判に証人として出廷されているわけですが、事前にこられの意見書等は読んでこなかったのですか」
 「はい。血液については全く関心がありませんでした。血液と見ただけでも読む気になりませんでした」

 さらに、1964年の承認審査資料について。

 「(村上報告・岩谷報告を見せて)製造指針の要求である個々の症例の資料はついていないですが、これで当時の製造指針の要求は満たしていますか」

 「これがすべての資料であるとするばら、満たしていないということになりますね。誰が見ても明らかです」

 国側が、無理に証人を引っ張り出したために、立証に失敗した(むしろ原告側の立証に資した)という典型的なケースです。

午後は、国側証人である矢野右人(やの みちたみ)氏に対する反対尋問。矢野氏は肝炎の専門医ですが、現在は、長崎県の病院事業管理者。厚生省との密接な関係により、長崎県に予算をひっぱてきた、行政手腕は見事なものと評価されています。

 前回の主尋問内容は、国の主張そのものでした。傍聴した患者さんの中には、「あまりのひどさに涙が出てきた」という人もいたほどです。その患者さんの怒りを代弁する形でかみついたのが、なんと肝臓専門医の飯野四郎先生。
 矢野証言を批判する意見書を作成してくださいました。このような意見書は極めて異例というもので、マスコミにも大きく報道されました。その内容を少しご紹介します。

 「矢野氏の証言などによれば、その論旨は明確ではありませんが、1978年当時の認識は、血清肝炎のうちの多くは持続性肝炎として慢性肝炎から区別されていただけではなく、さらに非A非B肝炎は慢性肝炎となってもなお非活動性の慢性肝炎として、肝硬変への以降は消極的と考えられていた、更に、これはC型肝炎ウイルスが発見されるまで続いたとも読むことができるようです。
 仮にこの当時非A非B型肝炎が肝硬変に移行しないと考えていたのだとしたら、現に目の前で多くの肝硬変患者が存在し続けたのに、臨床家も研究者もその原因疾患を推定しあるいは疑いすらしなかったことになってしまいます。これは、多くの優れた肝臓病の先輩研究者を無知蒙昧の徒とする暴言であると言わざるをえません。」
 「矢野氏の証言を見ますと、40年前に予後不良と推定されていたとか、20年前に予後不良であることが実証されたというふうには必ずしも言えない、また引用論文についても、先駆者だけの意見であったかのようなご意見にも読めます。
 しかし既に述べた通り、40年前には血清肝炎という入り口と肝硬変という出口が分かっていました。報告書の案分を作る際にもとにした資料はいずれも、その時々の国および学会の共通した認識を反映させたものです。ですからC型肝炎の病態を『一部の先駆者だけが知っていた』という矢野氏の主張は誤解を招くと思います。」


 行政の責任者が、行政の意を汲んで行った証言と、今も患者さんとともに治療に関わる医師の証言とどちらに信用性があるかは明らかでしょう。



16年12月9日
医療機関公表
 

 
フィブリノゲンを納入した全国の医療機関を公表
記者会見 
厚生労働省が9日、フィブリノゲンを納入した全国の医療機関を公表しました。 九州弁護団では、佐賀・熊本・福岡・長崎で、実名公表原告4名の皆さんが、それぞれ記者会見を行いました。
 公表に関しては、以下、ご注意ください。
・1980年以降の病院に限られているが、この製剤は、1964年から製造販売されている。
・フィブリノゲンだけではなく、クリスマシンも訴訟の対象である。
・輸血と併用されることが大半であるが、併用でも訴訟の対象である。
・カルテが「無」とされている病院の中にも、何らかの記録がある病院がある。
・カルテが「不明」とされているにもかかわらず、カルテ永久保存している病院もある。

・カルテがなくても、手持ち資料(例えば母子手帳)や医療従事者の記憶で投与が確認された例もある。
電話相談 訴訟は基本的に無料で行え(弁護士費用は訴訟提起時、受領しない)、訴訟を行っても実名公表したりマスコミに出たりしないでもよく、プライバシーは守られます。公表病院への問い合わせ・調査も弁護団で無料で行います。
 九州沖縄山口に関する無料電話相談窓口は、092-735-1193・092-735-1195。公表後には集中的に電話相談を受け付けるほか、常設の相談窓口になります。また肝炎訴訟に関するメール相談も用意しました。


16年11月17日
九州訴訟第10回期日
 


 16年11月17日 九州訴訟第10回期日


 被告国側証人
 ・清水直容氏(独立行政法人医薬品医療器具総合機構)
   被告(国)側尋問  原告側尋問
 ・矢野右人氏(長崎県病院事業管理者・肝炎研究者)の被告(国)側尋問
 午前9時から裁判所前集会。寒い中沢山の方々にお集まり頂きました。福岡肝臓友の会の皆さんも駆けつけ、マイクを握って下さいました。
 原告による尋問は11時30分からと昼食休憩をはさんで、13時〜14時。14時からは、国側の肝臓専門医が証言しました。

 午後5時からの記者会見、その後6時から中央市民センターにて、医療シンポが行われました。

 「血液には関心なし」
 清水直容
(しみず なおかた)氏は、内科、内分泌、腎臓を専門とする医師で、中央薬事審議会の臨時委員などを歴任した人です。
 この清水氏は、国側の主尋問において、
 「補充療法(生体内における成分が欠け、あるいは不足している時にそれを補う療法)であれば、血液成分であれ、その有効性の判定に疑いはなかった」
 「フィブリノゲン製剤の承認は、1964年当時の臨床試験に対する要求水準のほか、補充療法に関する医学的知見をふまえれば、当時の臨床評価の一般的水準を満たしていたと思う」
と証言しました。

 つまり、自分の専門である内分泌に関して、ホルモン剤については、補充療法である以上薬効は明らかであるから、比較試験は不要である、そして、血液製剤についても、補充療法である以上、ホルモン剤と同じく有効性の確認に比較試験は必要ないと推測する、との主張をしました。

 これに対して、原告らによる主尋問を実施。
 「証人はこれまでに臨床試験のあり方についてや臨床比較試験の必要性・重要性を強く訴える論文を多数公表されてきましたね」
 「はい」
 「一方、これまでに、医薬品の有効性を判定する場合に臨床試験が不要な場合について論文を公表されたことがありますか」
 「ありません」
 「これまでに補充療法に用いられる医薬品については比較試験が不要である、という内容の論文を公表されたことがありますか」
 「記憶にありません」
 「国側証人として証言するにあたり、陳述書を作成されていますが、自分の過去に書かれた論文をひとつも援用してませんね。」
 「はい」
 「陳述書や法廷で証言した、補充療法については比較試験を行う必要性はないとの認識は、これまでに一度も論文を書いたことがないことについて述べているのですね」
 「はい」

 その後、証人が不規則発言を連発。
 「ちょっといわせてください。」、「論文の点について意見をいわせてください」、「このままではもう帰らせて頂きます」「もうしゃべりません」
 裁判長から「時間もありませんから、質問に端的に答えて頂ければそれで結構ですから!」と数度にわたりたしなめれる一幕がありました。

 その後の原告らによる尋問では、「厚生省の薬務行政はFDAの薬務行政の強い影響を受けてきた」「薬効ごとに専門家が組織され、薬効ごとのガイドラインが作成された」
などと証言していき、最後は「自分は血液の専門ではないから分からない」などと証言するに至りました。

 新聞の見出(毎日新聞より) 国側証人「血液製剤知らない」
 「患者側の質問に対しては、『自分は内分泌が専門で、血液製剤については知らないし、血液の専門家に聞いたこともない。血液と聞いただけで関心がない』とも述べた。」


16年9月1日
バーカー反対尋問
 

 「二重の負け犬」

 8月31日、東京地裁において、元FDAでアメリカにおけるフィブリノゲン製剤の承認取り消しに関与したバーカー博士が、原告側証人として証言しました。
 アメリカでは、1977年にフィブリノゲン製剤の承認が取り消されました。ところが、日本においては、その後20年間もこの製剤が使用され続けました。少しでも早く承認が日本でも取り消されていたら・・被告三菱ウエルファーマの少ない試算でさえ、1980年代以降1万人を越える感染者を出した被害は、避けられたものなのです。
 バーカー博士は、毅然と、しかし誠実に次々と被告の責任を基礎づける証言を続けました。
 プール血漿の危険性、ベータープロピオラクトンなどの不活化処理では、部分的にしか不活化できず、結局プール血漿で作られる製剤は危険であること、FDAでもB型肝炎だけでなく、非A非B型肝炎の危険性も当然に議論の対象とされたこと。
 そして3時間に渡る尋問の最後にはこう証言しました。
 「フィブリノゲン製剤では、肝炎感染の危険性が極めて高かった。一方、フィブリノゲンが必要な症例は希であるし、むしろDICにおいてフィブリノゲンを投与することは危険であると指摘されていたのである。」
 「フィブリノゲン製剤は、有効性と安全性の両者について重大な欠陥を有していた。この製剤は、二重の負け犬なのである。」


 
9月1日13時から18時ちかくまで、東京地裁大法廷において、昨日に引き続きバーカー氏の尋問が行われました。この日は、国・企業による反対尋問でした。
 その結果は、尋問終了後のこのバーカー氏の笑顔を見れば明らかです。
 尋問終了後、バーカー博士と写真に納まる原田弁護士と九州実名公表原告の小林さん。原田弁護士は度々渡米し、バーカー氏との打ち合わせを重ねてきました。


16年8月24日
薬害根絶デー
 

 2004年8月24日薬害根絶デー。薬害の根絶を願い、各薬害の被害者、支援者、弁護士、医療関係者などが、厚生労働省前で一斉行動を行いました。
 午前11時半、厚生労働省前で「薬害根絶デー」が始まりました。各地の原告支援学生が厚生労働省に向かって、次々と呼び掛け声を上げました。九州からは九州大学の土井さんが、「われわれ学生の純粋な目から、この裁判を見守っていきます。」と訴えました。

 午後1時からは薬害根絶の碑の前で、坂口厚生大臣に対して、「フィブリノゲン納入病院の早期公表を求める署名」を九州原告の山口さん・出田さんから手渡しました。
 午後2時から衆議院第2議員会館・第1会議室にて、民主党の菅直人さんの挨拶をかわきりに、全国60人の学生による「全国学生の会立ち上げ集会」が行われました。


 16時から行われた薬害弁護団交流会は、私自身非常に参考になりました。ただ、時間がなく駆け足になったのが非常に残念でしたが、この日をきっかけに、今後薬害弁護団を立ち上げることが提案され、了承されました。
 その交流会でも話に出ていた支援活動。過去の薬害事件と比較して一番違うところは、「支援のありかた」ではないでしょうか。時代背景も含め、労組など組織頼みにならざるをえなかった事件とは異なり、薬害エイズ・薬害C型肝炎訴訟では、学生さんなど自主的な支援が特徴的です。さらに薬害エイズと薬害肝炎を比較しても違いがあります。エイズで学生の支援活動が大きく広がったのは、和解前の1年です。ところが肝炎の場合は、訴訟提起段階から支援活動が活発に行われています。インターネットを利用した、各人の工夫による情報発信などはその最たるものでしょう。

 そんな学生さんを含めた支援者のエネルギーに、われわれ弁護団、原告団が元気づけられた1日でした。


16年8月7日
高松医療講演会
 

 医療講演会・患者交流会(高松)

 平成16年8月7日、高松市内で第11回目の医療講演会を実施しました。
 九州実名公表原告の小林さん、大阪実名公表原告で四国在住の武田さんもご出席。高松の患者さん、ご家族が多数参加されました。

 ・午後1時30分から午後3時
 主催 日本肝臓病患者団体協議会 香川肝臓友の会
 医療講演会「C型肝炎・日常生活の注意と最新治療」
 講師:渡辺精四郎
先生(香川大学医学部第3内科)
 内容  講演と質疑応答

 ・午後3時10分から4時
 主催 薬害肝炎九州弁護団
 患者交流会(薬害肝炎九州訴訟の意義・目的について)
 実名公表した原告から

 趣旨は、全国的に西日本にC型肝炎の患者が多い実情をふまえ、C型肝炎の治療情報および裁判情報の発信を行うものです。
 これまで福岡、佐賀、沖縄、長崎、熊本、宮崎の九州各県、そして愛媛県で実施済みで、今回は、香川県で初めての実施となりました(四国で2県目)。


16年7月7日
九州訴訟第8回期日
 


 16年7月7日、九州訴訟第8回期日。椿証人、衣笠証人の反対尋問が実施されました。

 午後の衣笠証人の反対尋問では、国の訟務検事の田中健司氏が反対尋問。田中氏は、1年目の弁護士のような「ど素人尋問」を連発。原告側から異議を連発されました。
 それに対して、「尋問妨害だ」などと口走り、裁判所から制止される一幕も。この田中氏は、大阪の裁判官から判検交流で、現在、福岡の訟務検事(国の代理人)をしている人。「こんな人が裁判官だったなんて信じられない」とは、傍聴していた支援者の声。
 裁判官、訟務検事としてということを越えて、法曹としての資質が疑われる人でした。

 引き続き実施された進行協議。前回期日の約束では、本日、国側の立証計画を明らかにする予定でした。それに対して、なんと国の提出した書面には「産科分野専門家 A証人」 「肝臓分野専門家 B証人」 「臨床薬理学分野専門家 C証人」などと記載。


 これでは証拠調べ決定もできません。原告側のクレームに裁判所も同調し、「これはどういうことですか」「どうして名前を明らかにできないのですか」と強く訴訟指揮するものの、国側訟務検事は、後ろ側に座る厚生労働省の役人の意向をうかがい、「とにかく今日は名前は明らかにできません」。
 国側の不誠実な、法廷侮辱ともいえる態度で、進行協議は予定時間を大幅に超えて1時間ちかく実施されることに。
 結局、国側は、1週間後にA証人、B証人の名前を明らかにするとともに、8月12日にあらためて進行協議が行われることになりました。

 このような厚生労働省の態度、そして役人の顔をうかがう訟務検事、素人尋問を繰り返し、反対尋問を空転させる裁判官出身の訟務検事、こんなことで「司法制度改革」がすすむなど考えられません。
 裁判終了後の、報告集会は、学生と原告と詩を朗読して、心暖まるものでしたが、そのあいさつにたった八尋代表の「すばらしい集会をありがとうございます。一方、裁判の場の国の態度だけが、お粗末なもので、『司法の恥部』をお見せしてしまいました。司法を国民の手に取り戻すためにも、皆さんの力添えをお願いします」の一言にすべてが凝縮されている1日でした。


16年5月19日
九州訴訟第7回期日
 


 16年5月19日、ついに、全国5地裁のトップバッターとして福岡地裁第7回期日において、証人尋問が実施されました。
 当日は残念ながら雨が予想されましたが、午前中は何とか持ち、傍聴整理券を求め130名近い方々が午前9時に裁判所前に集合。

 午前10時から、満員の傍聴席が注視する中、椿広計筑波大学教授が、薬効判定のありかたについて、証言しました。午前中は、弁護団から中山弁護士、安倍弁護士、佐木弁護士と新進気鋭の若手弁護士らが練りに練った尋問を行いました。
 お昼休みをはさんで、13時30分から、椿教授の尋問を続行。石田弁護士が1964年当時フィブリノゲン製剤の薬効判定の問題点を鋭く追及し、椿教授も、「非常に杜撰な証人審査であって、とても科学的な薬効審査とはいえない」と明言しました。
 14時30分からは、衣笠医師の尋問。衣笠氏は、厚生省の調査会に15年近く関わった方で、しかも、調査会の座長として、フィブリノゲン製剤の再評価を実際に行った方です。
 衣笠氏は、「調査会において、フィブリノゲン製剤は、後天性低フィブリノゲン血症に対する効能・効果がないという結論で一致した」、「危険性をいうまでもなく、有効性がないという結論だった」、「有効性が認められない理由としては、理論的にも効かないし、ミドリ十字から提出された資料にも客観的・科学的なものがなかった」と証言しました。

 このように、椿証人、衣笠証人ともに、フィブリノゲン製剤の承認審査に問題があったこと、フィブリノゲンの有効性は、客観的・科学的に何ら証明されていないことなどをはっきりと明言しました。


16年4月28日
九州訴訟第6回期日
 

 16年4月28日、午後1時30分より、福岡地方裁判所にて薬害肝炎九州訴訟第6回期日が開かれました。
 傍聴人希望者は161名、傍聴券の抽選が始まると大きな歓声が裁判所内に響き渡りました。
 次回、5月19日からは証人尋問がスタートすることもあり、この4月の期日は総まとめの弁論。
原告3名の意見陳述弁護団からも4名の意見陳述を行いました。

 次回、5月19日からはついに全国5地裁に先駆けて、証人尋問がスタートします。
 午前10時〜12時、13時〜17時。
 傍聴券の抽選をなくし、なるべく多数の方に傍聴してもらう体制を組みます。
 午前傍聴希望の方は、9時20分の裁判所前集会から、午後傍聴希望の方は、12時30分までに福岡地裁301号法廷前にそれぞれお集まり下さい。


16年4月28日
薬害シンポジウム
 

 
16年4月28日(水) 薬害肝炎九州訴訟第6回期日が行われました。その後17時からは、天神エルガーラにて薬害シンポジウムを開催しました。

 このシンポジウムは、薬害肝炎九州原告団・九州弁護団が主催、西日本新聞社が共催したものです。サリドマイドからは増山ゆかりさん、スモンからは草葉佳枝さん、HIVからは家西悟さん、ヤコブからは高原和幸さん、ハンセンからは稲葉正彦さん、薬害シンポジウム西日本新聞社からは藤井千佐子さん、肝炎からは原告番号1番の山口美智子さんをそれぞれパネリストとしてお呼びしました。
 会場は、学生、主婦など200名が参加。当初160席を用意していましたが、すぐに満席になり急遽イスを増やすほどでした。

 日本において、なぜ薬害がなくならないのか、厚生省の後ろ向きの行政はなぜ改善されないのか、戦後の代表的な薬害の被害者の言葉により、色々と考えさせられるシンポジウムでした。


16年4月17日
宮崎医療講演会
 

 医療講演会・患者交流会(宮崎)  九州・山口医療問題研究会・薬害肝炎九州弁護団

 この度、医療講演会・患者交流会を下記の要領で開催いたしました。
 この医療講演と交流会は、これまで福岡県で3回、佐賀県・沖縄県・長崎県・熊本県で各1回、それぞれ開催いたしました。おかげさまで毎回たいへん盛況をいただいております。今回は、初めての宮崎県下での開催となりました。
 内容は、九州・山口医療問題研究会・肝臓友の会の主催で、C型肝炎の専門医の先生にご講演頂くとともに、その後、肝炎の患者さんの交流の時間を用意しました。

 日時  2004年4月17日(土)   場所  宮崎県婦人会館会議室
 ・午後1時〜午後3時
  医療講演会・相談会 「C型肝炎の最新治療」
  講師  坪内博仁先生
(宮崎大学医学部)
  内容  講演
(60分)と質疑応答(30分)
 ・午後3時10分〜4時10分
  患者交流会 
薬害肝炎九州訴訟の意義・目的について


16年2月28日
熊本医療講演会
 

 医療講演会・患者交流会(熊本)

 好評でした長崎に引き続きまして、熊本で医療講演会を実施しました。これで医療講演会も、7回目となります。

 日時  平成16年2月28日(土)
 場所  熊本東急イン 2階 羽衣の間


 午後1時30分から午後3時30分までは、熊本大学医学部付属病院消化器内科の藤山重俊先生からスライドを利用し、「C型肝炎の最新治療」についてご講演いただきました。80席を用意した会場は満員。70名を超える患者さんたちが熱心に聞き入っていました。
 また、福岡・熊本のTV局、熊本日々新聞も長時間に渡って取材をしてくださり、この問題への関心の高さがうかがわれました。

 休み時間をはさんで、3時45分からは、弁護団の中山弁護士による訴訟説明、原告の山口美智子さんから被害の訴えがあり、その後、会場から意見が出されました。特に、「このような機会を待っていた。これからこのように患者同士が治療、悩みについて率直に意見交換できる場が欲しい」という切実な訴えを受け、最後のあいさつで、弁護団代表の八尋光秀弁護士より「今日を出発に、患者会を作っていったらどうか」という提案がなされました。


16年1月25日
長崎医療講演会
 

 医療講演会・患者交流会(長崎)
  九州・山口医療問題研究会・薬害肝炎九州弁護団

 この度、医療講演会・患者交流会を下記の要領で開催いたしました。
 この医療講演と交流会は、これまで福岡県で3回、佐賀県・沖縄県で1回、それぞれ開催いたしました。今回は、初めての長崎県下。おかげさまで毎回たいへん盛況をいただいております。
 内容としましては、九州・山口医療問題研究会の主催で、C型肝炎の専門医の先生にご講演頂くとともに、その後、肝炎の患者さんの交流の時間設けました。


 日時  平成16年1月25日(日)
 場所  長崎県農協会館 7階会議室

 1 午後1時から午後3時まで
    医療講演会・相談会 「C型肝炎の治療」
    講師  福永幸彦先生上戸町病院
    内容  講演と質疑応答
 2 午後3時から患者交流会 (薬害肝炎九州訴訟の意義・目的について)

16年1月14日
福岡訴訟
第4回期日
 

 1月14日水曜日 薬害肝炎福岡訴訟第4回期日が開かれました。


 期日終了後、支える学生の会主催で肝炎模擬裁判が行われました。
参加された方全員が陪審員!
全国5地裁に先駆け原告の全面勝訴に終わりました。
 なおこの模擬裁判の様子は、ビデオ化しました。