古賀克重法律事務所ブログ

福岡県弁護士会所属弁護士 古賀克重(こが かつしげ)の活動ブログです。

法務省が動画「ハンセン病問題 過去からの証言 未来への提言」をYouTubeで公開

法務省が、ハンセン病問題に関する約60分の動画を作成し、ユーチューブの「法務省チャンネル」で公開を開始しました。

ハンセン病問題~過去からの証言、未来への提言~

ハンセン病患者の隔離を開始した明治時代の映像、過去の療養所の写真、関係者のコメントをふんだんにちりばめ、これまでの経過が非常に分かりやすい内容になっています。

またこの動画は、1998年に提訴したハンセン病違憲国賠訴訟についても丁寧に触れています。
提訴に至る経緯、勝訴の旗出し、総理官邸における小泉総理との面談の様子なども流れるほか、原告団の中心だった熊本の志村康さん、代表の徳田靖之弁護士のコメントもあります。

私は熊本地裁の裁判で現地検証の責任者として、各地の療養所を回って過去の写真を集めましたが、見たことのなかった強制隔離時の映像なども使用されていました。

古賀克重法律事務所ブログ ハンセン療養所 監禁室・強制収容

現在最高裁が過去の隔離法廷の是非について検証をとりまとめていますが、その背景を理解する上でも参考になる動画になっているでしょう。

動画は60分で、約20人の証言と資料映像を盛り込んだ。星塚敬愛園(鹿児島県鹿屋市)で暮らす上野正子さんは、13歳で入所した時から60年も本名を名乗れなかったことや、園内で数十人の女性が妊娠中絶したことなどを証言。熊本地裁で勝訴した国賠訴訟弁護団の徳田靖之氏は「敗訴したら『二度と療養所に帰れない』という人もいて、判決を聞いてほっとした」と振り返り、根強い偏見にさらされながらも立ち上がった入所者のために必死だった姿が伝わってくる。

動画には、明治時代後半にハンセン病患者の隔離を始め、特効薬が普及しても1996年の「らい予防法」廃止まで隔離政策を続けた国の誤った政策の説明もある。

公益財団法人人権教育啓発推進センターと東映が制作。60分版のほか20分版、それぞれの英語版もあり、3月から公開を始めた。監修した内田博文九州大名誉教授は「ハンセン病問題は終わっていない。人権のために闘った人たちの証言から、歴史を理解してほしい」と話した。(4月12日付け西日本新聞)