新型コロナウイルス（SARS-CoV2）の感染が世界的な広がりを見せており、収束の見込みが立っておりません。専門家によると第１波の山が越えたとしても、第2波、第3波の山が来ることになり、半年～1年に及ぶ長期的な備えが必要になっております。

古賀克重法律事務所では、事務職員の一部の在宅勤務（テレワーク）を導入するとともに、午前9時、17時の2回、事務所全体の消毒・清掃を行っています。事務職員及び弁護士は終日マスクを装着して業務を行い、手洗い及び手指のアルコール消毒を頻繁に行っております。

また法律相談においては、弁護士はマスクをつけたまま対応させて頂き、かつ、打合せ室の一部窓を開けて換気を図りつつ相談に応じてきました。

とはいえ、新型コロナウイルスの感染力は予想よりも強い傾向が見受けられます（2020年3月30日時点）。そして新型コロナウイルスの感染は、現時点では、飛沫感染と接触感染が考えられています。そのため厚生労働省は、感染拡大を防ぐために「換気が悪く」、「人が密に集まって過ごすような空間」、「不特定多数の人が接触するおそれが高い場所」の3つの要素を指摘して避けるように呼び掛けています。

この点、「面談による法律相談」は、弁護士と相談者が至近距離で会話するという性質を内在的に持つものです。その時間も短くとも30分、長いと60分以上にもなりますし、相談者だけではなくご家族・ご友人が多数で参加されることもあります。このように面談による法律相談には濃厚接触と言わざるを得ない側面があり、そのリスクは決してあなどることはできません。

厚生労働省も、空気感染について「国内の感染状況を見ても、空気感染は起きていないと考えられるものの、閉鎖空間において近距離で多くの人と会話する等の一定の環境下であれば、咳やくしゃみ等がなくても感染を拡大させるリスクがあります」（「新型コロナウイルスに関するQ&A（一般の方向け）・令和2年3月29日時点版・問５）と指摘しています。

そのため弁護士会の中には面談による法律相談を休止するところも増えていますし、法律業界（弁護士）の中にも新型コロナウイルス感染者が出つつあります。

しかも現在、東京・大阪、そして福岡でも新型コロナウイルス感染者が日に日に増加しています。東京都・政府によると「緊急事態宣言前のぎりぎり持ちこたえている状況」という差し迫った状況になっています。日本医師会も3月30日、「緊急事態宣言を出していただき、それに基づいて対応する時期ではないか」と強い危機感を意見表明しました。

新型コロナウイルスを対象に加えた改正新型インフルエンザ対策特別措置法（令和2年3月13日法律第4号）の緊急事態宣言が発令される可能性が高まっており、緊急事態宣言後には外出自粛要請（45条「感染を防止するための協力要請」）によって、そもそも面談による法律相談が実施困難になる可能性もあります。

以上の事情に鑑みまして、古賀克重法律事務所ではいち早く2020年2月から法律相談や打合せは、積極的にWEB会議を利用して実施するようにいたしました。

具体的にはMicrosoft Teams （マイクロソフトチームズ）、Skype（スカイプ）、Zoom（ズーム）によるWEB会議を利用した法律相談、打合せ、会議を実施しております。