薬害肝炎弁護団の無料電話相談の利用について注意点とは、理解と信頼をベースに

薬害肝炎弁護団の電話相談窓口とは

 薬害肝炎全国弁護団は2002年10月の集団訴訟の提起以来、被害救済のための無料電話相談窓口を設けています。
 この無料電話相談窓口は、5地裁判決(福岡・東京・大阪・名古屋・仙台)を経て2007年の政府の政治決断、2008年の薬害肝炎救済法の成立、その後の裁判や大臣協議をふまえた情報提供を行う窓口です。
 相談曜日や時間帯は弁護団によって異なりますのでご注意ください(九州弁護団の相談日は、月水金の13時~15時。全国弁護団サイトは旧情報ですのでご注意ください)。
 医療の内容や治療に関するご相談は応じかねます のでご了承ください。
 また他の方からのご相談を受けていて電話がかかりにくい場合がありますことも予めご了承ください。
 なるべく多数の相談に対応するため、1人・5分から10分程度で対応させて頂いております。
 ファックス相談も受け付けておりますので、電話がかかりにくい場合はご利用下さい。

最近の電話相談の傾向と注意点

 提訴以来、被害救済を継続して、全国弁護団による救済数は2000名を超えました。
 ただし診療録(カルテ)が廃棄されるなどして、薬害被害者であることを証明できない方も増えています。
 そもそも「薬害肝炎訴訟」とは、フィブリノゲン製剤・クリスマシン等の特定の血液凝固因子製剤を投与された被害者による裁判です。
 
 輸血、予防接種、医療行為等の他の原因によってC型肝炎に感染した患者全員を対象にした裁判ではありません(最近はその点を誤解されて、「C型肝炎患者は給付金が支給されると聞いた」という誤解された相談も増えています)。

 九州弁護団も20年近く無料電話相談を実施してきました。
 弁護団、原告団、支援者などの協力によって何とか実施してきたものです。
 総相談件数は九州弁護団だけで累計1万件を優に超えていますが、一切費用は頂かずに実施してきました。
 ところが最近、このような無料電話相談の意味合いを誤解された電話を受けることもあり、とても落胆することがあります。

裁判所前集会

最近の落胆した相談

 大半の相談はとても常識的な対応であり問題がありませんが、今年2021年にはこのような相談もありました。

「私は救済されるんですか、救済されないんですか。(説明しようとすると)説明はいいから結果だけ教えて。こっちは忙しんだから」と言う方。20年活動してきて「こっちは忙しいんだから早くしろ」と怒鳴られたのはさすがに初めてでしたが、何とかポイントを聞き取り、「難しそうですね」という話をすると、言葉もなくいきなり大きな音を立てて電話を切られました。

「C型肝炎なのにどうして救済されないんですか。弁護団は何をやっているんですか。泣き寝入りですか」と繰り返して、訴訟の背景を理解しようとせずいたずらに電話を切らせてくれない方。それが場合によっては30分以上になったり、いったん切ってもまたかけてくるため、他の方からの電話を取り損ねることもあります。

 投与当時の診療録は廃棄されているが、現在のC型肝炎治療の資料を見てアドバイスして欲しいという方。資料調査まで実施するか否かは、弁護団として必要性や見込みに基づいて判断することになります(年間数百件を超えるご相談の全てについて、無料で資料を確認することは不可能なのです)。必要性のないと思われる資料についてチェックを求めて、「弁護団は資料も見てくれんのか」といきなり声を荒げられたこともありました。

 なお誤解のないように触れておくと、C型肝炎に感染したと思われる過去の時期の診療録について、弁護団に送付頂いた場合には無料で調査しております。2021年も10件近く対応させて頂きました。

無料電話相談のご利用は活動への理解と信頼をベースに

 薬害肝炎弁護団の無料電話相談窓口をご利用される患者・ご家族の方は、情報提供を無料で行うという意義をご理解の上で、お電話を頂きますようお願いいたします。
 また電話相談窓口を紹介される行政の担当者や弁護士の方も、弁護団の無料電話相談窓口の意義や限界を説明の上、ご紹介するようにお願いいたします。

 本来、弁護士という法的専門家に対して質問して法的アドバイスを受けたり、資料の精査を求めたり、カルテ等の調査を依頼することは有料になります。
 そして医療において医師は原則として患者の求める場合に診療を断れませんが(応召義務)、弁護士には受任義務はありませんし、薬害肝炎電話相談窓口としても調査の受任義務はありません。
 ご不満のある方は、有料で他の弁護士さんに相談されることをお勧めします。

 いずれにしろ薬害肝炎全国弁護団としては2002年以来、原告団や支援者とともに20年近い活動をしてきました。
 現在も年複数回の全国会議、厚生労働大臣との年1回の大臣協議、厚生労働省との作業部会、裁判等を通じて、フィブリノゲンやクリスマシン投与による感染被害者を救済すること(「被害救済」)、C型肝炎治療体制の整備を進めること(「恒久対策」)、薬害の再発防止を実現していくこと(「再発防止」)の3本柱を中心に活動しております。
 ご理解のほどよろしくお願いいたします。

関連サイト

薬害肝炎全国弁護団相談窓口
薬害肝炎九州弁護団
薬害肝炎全国原告団
C型肝炎訴訟(法務省)
フィブリノゲン製剤の投与によりC型肝炎ウイルスに感染した方へのお知らせ

関連記事

田村憲久厚労大臣との大臣協議を開催
厚労大臣協議をふまえ病院調査の課題を再確認
薬害肝炎九州原告団総会2019を開催
「薬害肝炎 国と闘い12年」、全国原告団前代表山口美智子さん
薬害肝炎裁判史が発刊、全国弁護団としての実践とは
薬害肝炎救済法成立、総理談話
薬害肝炎九州訴訟がついに結審