古賀克重法律事務所ブログ

福岡県弁護士会所属弁護士 古賀克重(こが かつしげ)の活動ブログです。

薬害根絶フォーラムを今年も開催、薬害被害者団体が一堂に集って

薬害根絶フォーラムとは

 薬害根絶フォーラムは、薬被連が毎年秋に開催するシンポジウムです。

 「全国薬害被害者団体連絡協議会」(薬被連)は1999年10月22日に結成され、同日、厚生省・文部省に対して、要望書を提出して交渉しました。

 そして、1999年10月23日、第1回の薬害根絶フォーラムが「全国薬害被害者団体連絡協議会結成記念の集い」として開かれたものになります。
 第1部は「薬害被害の実態報告」、第2部は「薬害根絶と教育~薬害被害の教訓は生かされているか~」というテーマでした。
 このフォーラムの最後に、薬被連は、声明(1999)を発表し、今日まで活動を継続しています。

 この1999年以来、薬被連は、夏に「薬害根絶デー」、そして秋に「薬害根絶フォーラム」を開催し、年間の重要スケジュールに位置づけているものです。

過去の薬害根絶フォーラムの一コマ

 第22回薬害根絶フォーラム(2020年11月1日・広島県薬剤師会館)は2回目の広島開催となりました。
 広島大学薬学部・福山大学薬学部・広島国際大学薬学部・安田女子大学薬学部・広島県薬剤師会・広島県病院薬剤師会なども協賛し、猛威をふるい始めた新型コロナに対するワクチンを取り上げました。

 第20回薬害根絶フォーラム(2018年10月20日・東京医科歯科大学湯島キャンパス)では、初めて「HPVワクチン薬害」が特集されました。

 第19回薬害根絶フォーラム(2017年10月15日・九州大学百年講堂)は初めて九州(福岡)で開催されました。
 薬害肝炎九州原告団も中心になって各団体や被害者団体を回って協力を呼びかけ、私も薬害肝炎九州原告・HPV薬害原告と一緒に会見を行いました。

 第12回薬害根絶フォーラム(2010年10月16日・北海道大学学術交流会館)は初めて北海道で開催され、280名が参加。薬害肝炎全国原告団からも東京原告24番さんが参加しました。

 第5回薬害根絶フォーラム(2003年10月18日・共立薬科大学)では、「産婦人科の薬害」をテーマに取り上げました。そして最後の声明では、2002年10月に東京地裁・大阪地裁、そして2003年4月に福岡地裁に提訴していた薬害肝炎問題の解決も求め、230名を超える参加者から賛同の拍手が沸き起こりました。

2023年薬害根絶フォーラムのプログラム

 11月23日(祝日)13時30分から17時まで、江戸川大学メモリアルホールにて開催されました。
 参加費は無料で、事前申し込みは不要(オンラインでも事前予約なく無料で参加可)。

 第1部では、薬害肝炎原告団ほか各被害者団体(サリドマイド、イレッサ、MMR、HIV、スモン、薬害ヤコブ、陣痛促進剤、筋短縮症)が薬害被害の実態を報告しました。また、特集として「HPV」が取り上げられました。

 第2部のテーマは、「『薬害』とは何か」~巧妙に操作された情報の波に漂流する「被害の真実」を再定義する~」。
 佐藤嗣道氏(サリドマイド)、花井十伍氏(HIV)らが登壇し、勝村久司氏(陣痛促進剤)の司会で議論が行われました。

関連記事

薬害根絶デーが今年も開催、薬害根絶の誓いの碑の前に被害者・支援者が集って
薬害根絶フォーラム広島2020、大学薬学部も協賛し新型コロナワクチンの安全性・有効性などを議論
薬害根絶フォーラムが福岡で初開催、HPVワクチン・薬害教育をテーマに討論

関連情報

薬被連

投稿者プロフィール

弁護士 古賀克重
弁護士 古賀克重弁護士
弁護士古賀克重です。1995年に弁護士登録以来、患者側として医療過誤を取り扱っています。薬害C型肝炎訴訟の弁護団事務局長として2008年の全面解決を勝ち取りました。交通事故も幅広く手掛けており、取扱った裁判が多数の判例集で紹介されています。ブログではその主たる取扱い分野である医療過誤・交通事故について、有益な情報を提供しています。

弁護士 古賀克重

弁護士古賀克重です。1995年に弁護士登録以来、患者側として医療過誤を取り扱っています。薬害C型肝炎訴訟の弁護団事務局長として2008年の全面解決を勝ち取りました。交通事故も幅広く手掛けており、取扱った裁判が多数の判例集で紹介されています。ブログではその主たる取扱い分野である医療過誤・交通事故について、有益な情報を提供しています。